天国などない
今、音楽業界は変化の真っ只中にあって、CDや配信の売り上げよりもライブによる収益が上回りつつある。
アーティスト、ミュージシャンとして売れるためには、いいライブをすることを強いられている。
体験は唯一無二だから、このコピー溢れる社会のおいては必然の流れであるし、いいライブをするアーティストが増え、そして照明やその他演出も進化していくわけだから、イチ消費者としては特に悪い流れだとは思ってなかった。
時は遡って、
「アメリカン・イディオット」という作品をGreen dayがこの世に生み出したのは2004年。
この作品の制作期間中、世界はイラク戦争という憎しみ合いの中、沢山の血が流れた。
そして、翌年にはこのアルバムからの2nd シングルが、グラミー賞最高賞、最優秀レコード賞を受賞した。
時は戻って、2016年。
体験型音楽への移行の過程で、オーディエンスを踊らせる目的の下作られたEDMが世界を席巻し、日本ではアイドルが次々と記録を塗り替える。
アイドルだからといって、バカにしてはいけない。
「可愛い」だけでは生きられない。厳しい現実に対峙し、笑顔の裏で想像を越える努力をしている。
気鋭な作家も数々登場し音楽の質上がり、パフォーマンスも、ライブ会場もどんどん向上している。
売り上げという結果も伴って。
不意にGreen dayを聴いた夜。
今も世界は泣いている。
今から40年前に、ジョン・レノンは「Imagine」で何を歌ったっけ。
僕が音楽に求めるもの、そして今の自分にできることを問いた月曜日。