Who I am…何でもない男の奉仕活動
「勤めている仕事の話は抜きにして、5分間自己紹介をして下さい。」
何も語れないことに気がついた3年前。
会社がなくなると、給料がなくなるだけでなく自分自身の説明すらつかなくなってしまった。
自己ってなんだろう?
30歳という節目となった年に、そんな疑問を胸に抱えた。
こんな出だしから始まる今日のテーマはボランティア。
今日に至るまで、数々のボランティアに参加してきた。
なぜやってるいるのか?
ようやく自分の中でまとまったので、ここに記したいと思う。
ご存知のよう、ボランティアとは基本的に給料は発生しない、無償の奉仕である。
やってみるまで、それをやる意味が全く不明だった。
自己紹介で何も語れない自分に気付き、自分探し病に冒されていたとき、ふと目に入ったはボランティア募集の看板。
「知らない人ばかりで怖いなぁ」
「重労働を課せられやしないかなぁ」
と、不安も大いにあったが、その募集は病に対する処方箋に思えた。
今思えば、
思い切って飛び込んだその日が一つの転機になったかもしれない。
その日を境に僕は、
やりたいと思っていた、人が集まるシェアハウスという夢が実現した。
街のイベントの実行委員に携わらせていただくようになり、好きな街にほんの少しだけど、貢献できるような機会が持てるようになった。
自分が何をやっているかを人に説明できるようになった。
処方された薬の効果はテキメンだったのだ。
なぜだろう?
その答えは「人」である、と僕は思う。
「人」が僕の夢を実現してくれた。
勤めている会社や利害関係の下で僕らをつないでいるのは「お金」である。
ボランティアのような無償奉仕の間で僕らをつないでいるのは「人」である。
どっちが良い悪いの話ではなく、両方大事。
どちらも僕らに幸福を与えてくれる。
ただ、種類が違うだけ。
金銭的な利益だけの尺度だけの判断では、得られないものがある。
そんなことに気が付いた。
「本当に価値のあるものは野心や義務感からではなく、人間に対する愛情や献身から生まれます。」
と説いたアルバート・アインシュタインの言葉が重なる雨の木曜日。